酷暑が続いた夏。
残暑が長いと聞いたので、今年の秋は短いかと思っていたら、やはり秋はやって来ましたねぇ。
朝夕だけでなく、日中もすっかり肌寒くなりました。
あぁ、寒いのは苦手です(笑
さすがに今年の夏は暑過ぎましたが、夏は好きなんですよ、私。
そういうことを言っておきながら、この夏の暑さに体力を消耗して毎日疲れ切ってしまいました。
今はフィットネスクラブのトレーナーさんに筋トレのメニューを作成していただいて、励んでおります。
その筋トレをしていたときの会話の中で、好きな季節は?と聞かれたので、「夏」と答えたら、「意外です、笑」と言われちゃいました。

先日まで、暑いながらも美味しい秋を一足先に満喫していました。
頂きものが重なって、私ひとりでは食べ切れない。
うちの旦那さんは、甘いものは好きですが、果物はほとんど食べません。
だから、ひとり占め状態なんです(笑
うふふ、果物は大好きなので至福のひととき~♪

我が家の小さな庭にも、秋の気配が。 ↑
今年も「彼岸花」が見事に咲いてくれました。
近くで見ていると、鮮やかな赤い色に目が奪われて、神秘的な花姿は本当にキレイ♪
ご存知の通り、彼岸花は、花が咲いている時期に「葉」はありません。
葉っぱだけの姿になると、これはいったい何の葉かしら?と、すっかり忘れてつい抜いてしまいそうになりがちですが、球根に養分を送るために、葉っぱは枯れるときまで光合成をし続けています。

そうそう、つい先日は、手作りで提灯を作ってきました。
ただの提灯じゃありませんよ~
「水府提灯」、ご存知ですか。
私も知らなかったのですが、江戸時代の水戸の別名「水府」から、この辺りで作られる提灯の総称として「水府提灯」とその当時から呼ばれたそうです。
今の水戸に伝わる水府提灯の歴史にはそれなりの理由があって、提灯の三大産地だったようです。
人気の秘密の一つとして、まずは提灯に使われている和紙が茨城産の「西ノ内和紙」で、その特徴が強靭な和紙であるということ。
水戸と言えば「水戸黄門様」が有名ですが、その徳川光圀公が編纂した「大日本史」も、西ノ内和紙が使われたほど、破れない&強い「和紙」だったそうです。
そんな和紙ですから、江戸時代には水戸藩の専売品として広く愛好されていました。
そして、強靭な和紙に使われた糊がまたさらに丈夫さを生みます。
糊に「蒟蒻」が練り込まれているので、丈夫なうえに長持ちがするそうなんです。
それが当時の江戸で人気となるのですが、元は水戸藩の厳しい財政の中で、生活に苦しい下級武士たちが内職として作っていました。
そんな伝統工芸品である「水府提灯」に、手書きで「寄席文字」という贅沢な組み合わせ。
で、できるのでしょうか、この私に・・・。

「寄席文字」職人の橘吉也さん(本名ではありません)。 ↑
茨城県の人で、なんと関東三大祭りで有名な石岡市のご出身だそうです。
子どもの頃から、お祭りの「文字」に心を魅かれていたという橘吉也さん。
屋台とか出店ではなく、文字にですよ~
私だったら、絶対出店まっしぐらですね(笑
この「石岡のお祭」は、1000年以上の歴史があります。
遥か昔の私が銀行員時代に、「石岡のお祭」のときは石岡支店に電話をしても誰も出ないと先輩に聞かされました。
なぜかというと、「お祭り」だからです。
当然、商店街で店番をしている人もいません。
仕事よりお祭りの方が優先なんです!!!
衝撃的過ぎて、「スゴイ!」のひと言でしたが、石岡のお祭が地元で大切にされていると感じました。
それに、地元を離れた人もお祭りの期間は必ず里帰りをすると言われています。
神輿や山車もきっと見事でしょうが、獅子の練り歩きは是非見てみたいものです。
そして、私が仕事をしていた頃に聞かされていたのはもう一つあって、祭りの日には必ず雨が降るということ。
橘吉也さんに確認をしたら、「そうなんです、今年も降ってましたねぇ♪」と普通に話していました。
そんな環境のもとで育った橘吉也さんは、東京で一目惚れをした「江戸文字」を書いている橘流の師匠の門を何度も叩いて通い詰めて、いつしか師匠からお名前をいただける文字職人としてEテレにまで出演しちゃったそうです。
そのテレビ放送をたまたま見ていたのでしょうね、水府提灯の鈴木茂兵衛商店さんが、ラブコールをしたのだそうです。
江戸文字とは、芝居に使われている「勘亭流」と、寄席に使われている「橘流」、そして相撲に使われている「根岸流」、半纏や提灯などに使われている「籠字」の総称になります。
因みに、日本テレビの「笑点」と書かれている文字は橘流です。
そんな江戸文字の一つである寄席文字を、そう簡単に書けるわけもなく。

そうですよねぇ、下書きのようなものがあって、塗り絵みたいな状態になっていました。
これなら私もできる!
事前にワークショップの申し込みをしています。
その時に、提灯に入れる文字を知らせるのですが、提灯のサイズ的には2~6文字が綺麗に入れられると説明がありました。
ですが、たった6文字だというのに、ひらめかない(笑
静かに考えだすと、初夏にいろいろと思い出すことが重なっていたので、じんわりと出てきた文字が「夏の想い出」となりました。
不思議なもので、ひらめきだすと止まらなくて(笑
一年中家の中に飾れるように、「苗字+カフェ」という形でも良かったのかなぁと。
確かに、我が家では一年中私のためのカフェ屋が開いていますので(笑

ですが、実際やってみると色塗りも大変でした(汗
老眼鏡が無かったので、細かい部分がまず書けない・・・!
下書きを渡された時に、難しそうですねぇ~と言われたとおり、道のりは険しく進まない(汗・汗
そうすると、橘吉也さんが手助けをしてくれました。
書いていくうちに「夏」という文字が怪しかったのですが、修正も簡単にできちゃうんですよ~と。
簡単に手直しをしてくれました。
ただ、下書きがあると難しい・・・、と言ってました(笑
ワークショップに参加者されていた人は、ご自分のお名前を入れている人が多かったように思います。
だけど、一目では名前に見えないような格好良さがありました。

寄席文字を書き終えると、ドライヤーだったのかしら、書き終えた和紙を乾かしてくれます。
その間に今度は提灯の作成へ移っていきます。
骨組みとなる型に合わせて竹ひごがらせん状に巻かれているので、それに糊をハケで塗っていきます。
そのときに糊を多めに付けてしまうと、その部分の和紙が固まってしまうそうで、かと言って逆に少ないと和紙が竹ひごに張り付かない。
でも、文字で遅れを取っていたのでここは丁寧さ省いてスピード勝負で塗っていたら「上手に糊が塗れいてる」と言われました。
そ、そうなのでしょうか?

糊が多いような箇所もあるけれど、気にしない(笑
少ないような箇所もありそうにも見えるけど、プロの人の目には上手と言われて、だから気にしない(笑
提灯担当(プロの人)さんは、若くて笑顔の似合う明るい可愛らしい女性でした。
とても褒め上手で、申し訳ないくらい(笑
提灯担当のもう一人の若い男性は、ずっと裏方仕事で和紙を乾かしてくれてました。

さぁ、先ほど書いた寄席文字(和紙)が乾いたので、糊の付いた提灯の型に貼り合わせていきます。
これも、提灯担当の女性がサササッと途中まで手本を見せてくれます。

糊が塗られた竹ひごを提灯の型に合わせるには、このハケが必要になります。 ↑
和紙を叩くように、型に貼り合わせていきます。
この時点では、強靭な和紙と知らなかったので、ハケで叩いて貼り付けて破れないかと心配でした。
実際にハケで叩いて初めて分かるのですが、全然、破れません。
糊も、頑丈♪

一気に提灯らしくなってきましたね~
型から外して、乾かして完成です。 ← 提灯担当の男性が頑張ってくださいました。
その間は、橘吉也さんの修行の話を聞いたりして、未知の世界だったので本当に面白かったです。

帰宅してから、どこに飾ろうか考えましたが、まずは写真撮影ですね。
提灯の中にはLEDライトが入っていて、スイッチ一つで点灯できます。
使わないときは折りたたんでコンパクトに収納できちゃうし、昔の人は着物の袖に入れて持ち運びしたそうなので、かなり便利に使いこなしていたことが分かります。
水戸の夏には、黄門祭りというイベントがありますが、こんなに素晴らしい伝統工芸品が生かされたお祭りが無いのは残念に思いました。
ですが、提灯の見せ場は、若い世代に引き継がれて、優れた機能性とデザインで今の私たちの生活の中で楽しむことができます。
それでも、こんなに誇れる提灯が江戸時代から水戸で作られていたのですから、水府提灯にちなんだ黄門祭りの見せ場にメインで登場して欲しい気がしましたよ。
← 果たして、あの提灯を使いこなせるか!、ポチっとお願いします。
にほんブログ村
← 愛の「ポチ」っと、してください。
残暑が長いと聞いたので、今年の秋は短いかと思っていたら、やはり秋はやって来ましたねぇ。
朝夕だけでなく、日中もすっかり肌寒くなりました。
あぁ、寒いのは苦手です(笑
さすがに今年の夏は暑過ぎましたが、夏は好きなんですよ、私。
そういうことを言っておきながら、この夏の暑さに体力を消耗して毎日疲れ切ってしまいました。
今はフィットネスクラブのトレーナーさんに筋トレのメニューを作成していただいて、励んでおります。
その筋トレをしていたときの会話の中で、好きな季節は?と聞かれたので、「夏」と答えたら、「意外です、笑」と言われちゃいました。

先日まで、暑いながらも美味しい秋を一足先に満喫していました。
頂きものが重なって、私ひとりでは食べ切れない。
うちの旦那さんは、甘いものは好きですが、果物はほとんど食べません。
だから、ひとり占め状態なんです(笑
うふふ、果物は大好きなので至福のひととき~♪

我が家の小さな庭にも、秋の気配が。 ↑
今年も「彼岸花」が見事に咲いてくれました。
近くで見ていると、鮮やかな赤い色に目が奪われて、神秘的な花姿は本当にキレイ♪
ご存知の通り、彼岸花は、花が咲いている時期に「葉」はありません。
葉っぱだけの姿になると、これはいったい何の葉かしら?と、すっかり忘れてつい抜いてしまいそうになりがちですが、球根に養分を送るために、葉っぱは枯れるときまで光合成をし続けています。

そうそう、つい先日は、手作りで提灯を作ってきました。
ただの提灯じゃありませんよ~
「水府提灯」、ご存知ですか。
私も知らなかったのですが、江戸時代の水戸の別名「水府」から、この辺りで作られる提灯の総称として「水府提灯」とその当時から呼ばれたそうです。
今の水戸に伝わる水府提灯の歴史にはそれなりの理由があって、提灯の三大産地だったようです。
人気の秘密の一つとして、まずは提灯に使われている和紙が茨城産の「西ノ内和紙」で、その特徴が強靭な和紙であるということ。
水戸と言えば「水戸黄門様」が有名ですが、その徳川光圀公が編纂した「大日本史」も、西ノ内和紙が使われたほど、破れない&強い「和紙」だったそうです。
そんな和紙ですから、江戸時代には水戸藩の専売品として広く愛好されていました。
そして、強靭な和紙に使われた糊がまたさらに丈夫さを生みます。
糊に「蒟蒻」が練り込まれているので、丈夫なうえに長持ちがするそうなんです。
それが当時の江戸で人気となるのですが、元は水戸藩の厳しい財政の中で、生活に苦しい下級武士たちが内職として作っていました。
そんな伝統工芸品である「水府提灯」に、手書きで「寄席文字」という贅沢な組み合わせ。
で、できるのでしょうか、この私に・・・。

「寄席文字」職人の橘吉也さん(本名ではありません)。 ↑
茨城県の人で、なんと関東三大祭りで有名な石岡市のご出身だそうです。
子どもの頃から、お祭りの「文字」に心を魅かれていたという橘吉也さん。
屋台とか出店ではなく、文字にですよ~
私だったら、絶対出店まっしぐらですね(笑
この「石岡のお祭」は、1000年以上の歴史があります。
遥か昔の私が銀行員時代に、「石岡のお祭」のときは石岡支店に電話をしても誰も出ないと先輩に聞かされました。
なぜかというと、「お祭り」だからです。
当然、商店街で店番をしている人もいません。
仕事よりお祭りの方が優先なんです!!!
衝撃的過ぎて、「スゴイ!」のひと言でしたが、石岡のお祭が地元で大切にされていると感じました。
それに、地元を離れた人もお祭りの期間は必ず里帰りをすると言われています。
神輿や山車もきっと見事でしょうが、獅子の練り歩きは是非見てみたいものです。
そして、私が仕事をしていた頃に聞かされていたのはもう一つあって、祭りの日には必ず雨が降るということ。
橘吉也さんに確認をしたら、「そうなんです、今年も降ってましたねぇ♪」と普通に話していました。
そんな環境のもとで育った橘吉也さんは、東京で一目惚れをした「江戸文字」を書いている橘流の師匠の門を何度も叩いて通い詰めて、いつしか師匠からお名前をいただける文字職人としてEテレにまで出演しちゃったそうです。
そのテレビ放送をたまたま見ていたのでしょうね、水府提灯の鈴木茂兵衛商店さんが、ラブコールをしたのだそうです。
江戸文字とは、芝居に使われている「勘亭流」と、寄席に使われている「橘流」、そして相撲に使われている「根岸流」、半纏や提灯などに使われている「籠字」の総称になります。
因みに、日本テレビの「笑点」と書かれている文字は橘流です。
そんな江戸文字の一つである寄席文字を、そう簡単に書けるわけもなく。

そうですよねぇ、下書きのようなものがあって、塗り絵みたいな状態になっていました。
これなら私もできる!
事前にワークショップの申し込みをしています。
その時に、提灯に入れる文字を知らせるのですが、提灯のサイズ的には2~6文字が綺麗に入れられると説明がありました。
ですが、たった6文字だというのに、ひらめかない(笑
静かに考えだすと、初夏にいろいろと思い出すことが重なっていたので、じんわりと出てきた文字が「夏の想い出」となりました。
不思議なもので、ひらめきだすと止まらなくて(笑
一年中家の中に飾れるように、「苗字+カフェ」という形でも良かったのかなぁと。
確かに、我が家では一年中私のためのカフェ屋が開いていますので(笑

ですが、実際やってみると色塗りも大変でした(汗
老眼鏡が無かったので、細かい部分がまず書けない・・・!
下書きを渡された時に、難しそうですねぇ~と言われたとおり、道のりは険しく進まない(汗・汗
そうすると、橘吉也さんが手助けをしてくれました。
書いていくうちに「夏」という文字が怪しかったのですが、修正も簡単にできちゃうんですよ~と。
簡単に手直しをしてくれました。
ただ、下書きがあると難しい・・・、と言ってました(笑
ワークショップに参加者されていた人は、ご自分のお名前を入れている人が多かったように思います。
だけど、一目では名前に見えないような格好良さがありました。

寄席文字を書き終えると、ドライヤーだったのかしら、書き終えた和紙を乾かしてくれます。
その間に今度は提灯の作成へ移っていきます。
骨組みとなる型に合わせて竹ひごがらせん状に巻かれているので、それに糊をハケで塗っていきます。
そのときに糊を多めに付けてしまうと、その部分の和紙が固まってしまうそうで、かと言って逆に少ないと和紙が竹ひごに張り付かない。
でも、文字で遅れを取っていたのでここは丁寧さ省いてスピード勝負で塗っていたら「上手に糊が塗れいてる」と言われました。
そ、そうなのでしょうか?

糊が多いような箇所もあるけれど、気にしない(笑
少ないような箇所もありそうにも見えるけど、プロの人の目には上手と言われて、だから気にしない(笑
提灯担当(プロの人)さんは、若くて笑顔の似合う明るい可愛らしい女性でした。
とても褒め上手で、申し訳ないくらい(笑
提灯担当のもう一人の若い男性は、ずっと裏方仕事で和紙を乾かしてくれてました。

さぁ、先ほど書いた寄席文字(和紙)が乾いたので、糊の付いた提灯の型に貼り合わせていきます。
これも、提灯担当の女性がサササッと途中まで手本を見せてくれます。

糊が塗られた竹ひごを提灯の型に合わせるには、このハケが必要になります。 ↑
和紙を叩くように、型に貼り合わせていきます。
この時点では、強靭な和紙と知らなかったので、ハケで叩いて貼り付けて破れないかと心配でした。
実際にハケで叩いて初めて分かるのですが、全然、破れません。
糊も、頑丈♪

一気に提灯らしくなってきましたね~
型から外して、乾かして完成です。 ← 提灯担当の男性が頑張ってくださいました。
その間は、橘吉也さんの修行の話を聞いたりして、未知の世界だったので本当に面白かったです。

帰宅してから、どこに飾ろうか考えましたが、まずは写真撮影ですね。
提灯の中にはLEDライトが入っていて、スイッチ一つで点灯できます。
使わないときは折りたたんでコンパクトに収納できちゃうし、昔の人は着物の袖に入れて持ち運びしたそうなので、かなり便利に使いこなしていたことが分かります。
水戸の夏には、黄門祭りというイベントがありますが、こんなに素晴らしい伝統工芸品が生かされたお祭りが無いのは残念に思いました。
ですが、提灯の見せ場は、若い世代に引き継がれて、優れた機能性とデザインで今の私たちの生活の中で楽しむことができます。
それでも、こんなに誇れる提灯が江戸時代から水戸で作られていたのですから、水府提灯にちなんだ黄門祭りの見せ場にメインで登場して欲しい気がしましたよ。

にほんブログ村
